言葉のイメージについての話。「きちんと」という言葉を思考する

思考で遊ぶ!

 
「言葉」のもつイメージって面白くて、よくみると他の人や一般的な定義よりも自分にとっては色々なニュアンスを含んでいることが多いです。
 
ここから下は、かなり暇で何も読むものがなくて死にそうだという方以外読まないほうが良いですよ。
 

例えば「きちんと」という言葉。

 
一部の言葉にはすごい量のイメージが蓄積されているよねという話。
 
形容詞には特にそういうことが多いと思う。
あと、書きことばでも話しことばでもよく使うものだとけっこうありますね。これだと触れる機会が多くなり、だけど言葉の意味を調べたり認識統一したりすることのない平易なワードが多いからかな。
この状態で何年も人間活動やっているうちに、いろんな付属イメージをため込むんではないかと思います。
 
そして自分が苦手なことだったりコンプレックスを感じていたりするワードには、かなり具体的な実現指標がイメージされていたりもします。
私の場合は「きちんと」とか。まさに、です。
 
私は何かひとつのことを「きちんと」やるのが苦手でしたし、今もそう。これはかなり昔からで、物心ついたときにはすでにそうだった気がしています。
 
何かとすぐドタバタしちゃうし、焦って駆け込んだり感極まってグズグズしてたり。
かなり忘れっぽいし、割とがさつなんです。
興味を持つとエキサイトして熱量上がりがち、集中して何時間もしつこくやりがち(そして、冷めたり飽きたらもうやらないし、つまらんと思うと面倒になっちゃう)。
 
でもすごくすきな言葉なんです。

「きちんと」ってすき。

 
得意不得意と言葉の好き嫌いってあまり関係ないね。もしかしたら自分にはない要素やからすきなのかもしれないですけど。
 
私はこども時代、かなり本の虫だったんですが「きちんと〜をした。」という描写が出てくるのが好きで、読了後にセットでこどもがやりがちな「ごっこ遊び」に登場するフレーズにも多かった記憶が。
 
「ライラは用心深く皿を拭き、きちんと積みかさねておいた。」
みたいな。
すごく「きちんとっぽい」感じがたまらなくてすきでした。
ごっこ遊びについてもいろいろと書きたいのですが、それは今日の話とは逸れるのでいつか書こうと思います。
※文章は記憶のなかからひっぱりだしてきただけです、参照していません。(原作がわかった方がいたらすごい。友だちになりたい)
 
そう。「きちんと」と「きちんとっぽい」は違うものですが、ごっこ遊びには〜っぽいほうが適しているんです。
 

私の「〜をきちんとやる」という言葉に対して持っているイメージを文章化してみます。

 

あくまでイメージです。
 
まずキモとなるのは、今日の夜は何を食べようかな、とか考えたりするレベルでの余裕を持ちながら〜をこなすという行為というイメージです。
対象のコスト感も大事で、あまりお金や労力をかけておらず、無料でも楽すぎることでもないことに限定されます。
 
お金をたくさんかけたり・超絶苦労したりするのも、無料・楽ちんなことでも、どっちもイメージ上の「きちんと」から外れるんです。自動的に、1回の「きちんと」行為にかかる時間は短すぎず、長すぎない。さらっと終わるが一瞬ではないというイメージです。
 
なんかいいかんじに少しお金や労力をかけた行為ってことですね。すこし自己投資というか、自分のために行うという要素があるとさらにぴったりします。ここまでは共感も得られそう。
 

真の「きちんと」があるんですよ。

 
ごっこと本物が違うのと同じことです。
「おしゃれ」と「おしゃれっぽい」の違いみたいなもん。
 
まず上で書いた行為を1回だけやるのではなくて、「定期的に繰り返す」と、真の「きちんと」に近づきます。
ここは重要で、継続が実現していないとダメ。1回だけだとそれは私のイメージと違っていて、「きちんと風」なんです。
正確に言うとダメではなくて、それはそれでアリなんです、「きちんと風」も「きちんと」を構成し味を出すもののひとつだよ。
 
ただし継続していればよいというわけではない。何の意識もせずやるような習慣は継続していても「きちんと」の真のイメージとはかけ離れていますし、「きちんと風」ですらない。
 
…何を言っているのか全くわからないでしょうか。笑
 
続けると、
そしてその全てはすこし微笑みながら行う。もしくは少し訝しげに行うのが真の「きちんと」。
爆笑でもなくイライラしていたりもせず、酔っ払ってにやにやしていることもなく、熱狂もせず悲壮感もなく。
微笑んで行うか、少し訝しげに行うとすごく「きちんと」感がでます。
つまり、さらっとしてまるで習慣みたいなんだけど、少し感情や思考に影響を及ぼしている状態、というのが「きちんと」イメージ。
 
上記であげたこれらをすべて満たさなくては「きちんと」のイメージにぴったりはまらないんです。
あくまで、キチンと、でもなくきちっと、でもなくきちきちと、でもなく「きちんと」の場合。
 
もちろん一般的な定義とは違うでしょう。そのことはわかっていて、日常生活で変なこだわりを持っているわけではないです。
んーイメージと違うな、と思うことはわりとある。
 

念のためGoogle先生にきいてみたよ!

 
きちんと
《副・ス自》過不足なく。正確に。きちっと。「金は―払ってある」。乱れなく。整って。 「―した身なり」
 
あれ?思っていたよりも私のイメージと同じ………でもないか。